水換えのついでにコケやゴミ、フンなどをささっと除去することが大事ですが、それだけでは取り切れないよごれがたまっていくこともあります。そこで、少し本腰を入れたクリーニングまで含めて、水槽のそうじに関してまとめます。
よごれがたまりにくい環境を作る
「年末の大掃除」のような大々的なそうじをすると、魚やエビにとって大きな負担になります。できるだけそれが必要になる頻度は下げたいところです。
日頃の「水換え」も、よごれの除去やコケが生じにくいようにするための成分調整ですから、「よごれがたまりにくい環境」づくりの一環と言えます。
これに加えて、「タンクメイト」、つまり「水槽内をそうじしてくれる生き物」たちをいっしょに飼育するのも有効な方法です。
ヤマトヌマエビはアオミドロなど糸状藻を食べてくれます。底の方を中心に活動しますので、エサの食べ残しも食べます。
注意点もあります。草食なので、水草を食べてしまうこともあります。また、フンが多く、あまりたくさん飼育すると逆効果です。弱った魚を攻撃することもあります。
小型のミナミヌマエビやチェリーシュリンプにはそうしたデメリットがありません。ただ、逆に大型の魚に食べられてしまうことがあります。
やはりコケ類を食べてくれます。フネアマ貝は食べるコケの種類が多く、また大量に食べますのでおすすめです。イシマキ貝は定番といえる「おそうじ貝」ですが、水槽から脱走することもあるので注意が必要です。その他、サザエ貝、シマカノコ貝、ラムズホーンなど、コケを食べてくれる貝は多数います。
タニシやシジミは、水中の有機物も食べてくれますので、水質を改善し、藍藻(アオコ)の発生予防につながります。
ドジョウやコリドラス、クーリーローチ、オトシンクルスなどは、砂にもぐりこむ習性があり、底砂のよごれを効率的に食べてくれます。
このほかにも「おそうじ生物」は何種類もいます。観賞用としてもかわいらしいものですので、おすすめです。
クリーニングのテクニック
上記のように、大がかりなそうじの頻度を減らす環境づくりがいちばん大切です。しかし、ときには大がかりなそうじが必要になります。そのためのテクニックを押さえましょう。
生物たちを一時避難させるため、サブの水槽があるといいでしょう。バケツがたくさんあればそれでもいいのですが、ひとつにまとめる方が効率的です。
避難は「飼育水ごと」行いましょう。
それでも生き物たちにはストレスになりますが、しかたありません。
底砂のメンテナンスをしやすくするレイアウトも大切です。
・移動できる流木にたくさんの水草を活着させる
・水流を考えて、よごれがたまりやすい場所をあえて作る
・すっきりしたレイアウトにする
こうしたくふうをするだけで、魚たちのストレスになる環境の大幅な変化を抑えられます。
水槽メンテナンス・インテリア(大阪)